企業で人事に関わるあなたは以下のような課題や悩みをお持ちではないでしょうか?
「従業員情報の管理や、入社・退社の手続きが大変だ」
「社会保険、労働保険、年末調整などの手続きを効率化したい」
このような時に役立つのが、労務管理システムです。
労務管理システムを導入することで、労務関係の書類を簡単に作れるうえに役所に行かなくても提出できたり、書類の一元管理が可能になります。
しかし労務管理システムには20近くの製品があるため、自社にあう労務管理システムを選ぶのは大変な作業です。
システム選びに失敗してしまうと、「使いづらく、かえって残業が増えてしまった」「コストパフォーマンスが悪い」といった悩みを抱えてしまうことになります。
そこでこのページでは、
- 労務管理システムの基礎知識(実現できること、メリット・デメリット)
- 労務管理システム10サービスの比較表
- 労務管理システムの選び方
といった情報を提供していきます。
読み終える頃には自社にあう労務管理ソフトの検討がつくようになっているでしょう。
労務管理システムとは?
労務管理システムとは、入社退社の手続き、社会保険や年末調整といった従業員の管理手続きを効率化するシステムのことを言います。
他のシステムと連携することによる自動化や、役所に行かなくても申請できる仕組みなどにより、人事スタッフの業務の大幅な効率化が期待できます。
以降では人気の労務管理システムを10個ピックアップしてご紹介したいと思います。
労務管理システムおすすめ10選を比較!価格+特徴の比較表つき
数ある労務管理システムの中からおすすめのシステム10に絞り、比較表を作成しました。
「従業員規模」と「特徴」から自社に合いそうな製品の資料を取り寄せてみてはいかがでしょうか?
サービス名 | 従業員規模 | 特徴 |
---|---|---|
HRMOS CORE | 全ての従業員規模に対応 | ・従業員に関するあらゆる情報やデータを一元管理 ・新入社員の入社日に、メールなど業務に必要なアカウントを自動発行 ・従業員自らが申請し、人事は承認するだけのスキームのため人事の業務効率が改善 |
ジョブカン労務管理 | 全ての従業員規模に対応 | ・帳票自動作成〜ワンクリック電子申請など、あらゆる手続きに自動化が可能 ・あらゆるニーズに応える豊富な機能 ・1ユーザー400円・初期費用なしのシンプルかつリーズナブルな価格 |
jinjer労務 | 全ての従業員規模に対応 | ・入退社手続きをワンクリックで ・スケジュールやTODO機能により対応漏れを解消 ・「勤怠」「マイナンバー」「給与」「採用」など、その他のシステムをワンストップでもっと便利でお得に |
SmartHR | 全ての従業員規模に対応 | ・紙、ハンコ不要、電子申請のため役所移動は不要 ・個人情報を従業員に入力してもらうため人事の負担が軽減 ・豊富な外部連携先により業務効率向上 |
人事労務freee | 全ての従業員規模に対応 | ・給与計算、勤怠管理、労務管理がセットになったパッケージ ・設立間近の会社から大手まで様々なニーズに対応するプラン設定 ・チャット、メール、電話による充実したサポート |
saireco | 全ての従業員規模に対応 | ・組織人事情報を蓄積し、有効活用を支援 ・定型業務を自動化 |
オフィスステーション | 全ての従業員規模に対応 | ・「労務」「年末調整」「Web給与明細」「有休管理」「マイナンバー」から必要な機能のみ選択 ・リーズナブルな価格設定 ・電話応答待ち時間0分の実務経験者によるサポートコールセンター |
社労夢 Company Edition Lite | 100名以上の従業員規模に対応 | ・2,400の社労士事務所に使われたプロユースシステムを一般企業向けに公開 ・手続き進捗の可視化により対応漏れを削減 ・各種申請書類をカンタンに電子申請 |
Amano TimePro-NX | 100名以上の従業員規模に対応 | ・あらゆる企業のニーズをカバー ・ナビ機能や動画ヘルプにより使いやすい ・多様な保守運用プラン |
Gozal | 全ての従業員規模に対応 | ・入社〜勤怠〜給与〜退社までをワンストップで ・従業員数により変動するシンプルな料金設定 ・労務に強いスタッフによる24時間サポート |
以降では上記10製品を、一つひとつ深掘りしてご紹介していきます。
HRMOS CORE(ハーモスコア)
・新入社員の入社日に、メールなど業務に必要なアカウントを自動発行
・従業員自らが申請し、人事は承認するだけのスキームのため人事の業務効率が改善
従業員規模 | 全ての従業員規模に対応 |
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価格 | 要お問い合わせ |
ジョブカン労務管理
・あらゆるニーズに応える豊富な機能
・1ユーザー400円・初期費用なしのシンプルかつリーズナブルな価格
従業員規模 | 全ての従業員規模に対応 |
---|---|
価格 | 1ユーザーにつき400円/月 |
jinjer労務
・スケジュールやTODO機能により対応漏れを解消
・「勤怠」「マイナンバー」「給与」「採用」など、その他のシステムをワンストップでもっと便利でお得に
従業員規模 | 全ての従業員規模に対応 |
---|---|
価格 | 初期費用100,000円+1ユーザーにつき300円/月 |
SmartHR
・個人情報を従業員に入力してもらうため人事の負担が軽減
・豊富な外部連携先により業務効率向上
従業員規模 | 全ての従業員規模に対応 |
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価格 | 要お問い合わせ |
人事労務freee
・設立間近の会社から大手まで様々なニーズに対応するプラン設定
・チャット、メール、電話による充実したサポート
従業員規模 | 全ての従業員規模に対応 |
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価格 | 月額1,980円〜、月額3,980円〜、月額8,080円〜 ※機能数、従業員数により変動 |
saireco
・定型業務を自動化
従業員規模 | 全ての従業員規模に対応 |
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価格 | 初期費用200,000円、月額費用18,000円〜 |
オフィスステーション
・リーズナブルな価格設定
・電話応答待ち時間0分の実務経験者によるサポートコールセンター
従業員規模 | 全ての従業員規模に対応 |
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価格 | 1ユーザーにつき394円/月 ※労務・年末調整・Web給与明細・有休管理・マイナンバー 全てを従業員100人で利用の場合 |
社労夢 Company Edition Lite
・手続き進捗の可視化により対応漏れを削減
・各種申請書類をカンタンに電子申請
従業員規模 | 100名以上の従業員規模に対応 |
---|---|
価格 | 要お問い合わせ |
Amano TimePro-NX
・ナビ機能や動画ヘルプにより使いやすい
・多様な保守運用プラン
従業員規模 | 100名以上の従業員規模に対応 |
---|---|
価格 | 要お問い合わせ |
Gozal
・従業員数により変動するシンプルな料金設定
・労務に強いスタッフによる24時間サポート
従業員規模 | 全ての従業員規模に対応 |
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価格 | 1ユーザーにつき590円/月 |
労務管理システムの選び方
労務管理システムを選ぶ際には以下の5点を基準にするといいでしょう。
- 対応可能な業務・帳票の種類
- 他のシステムとの連携性
- 従業員に入力してもらう仕組みを採用していること
- コストパフォーマンス
- サポート体制
以降で一つひとつ深掘りして解説していきます。
1.対応可能な業務・帳票の種類
労務管理システムに、どんな業務の効率化・帳票の出力を期待するのか再確認しておきましょう。
製品によってできることは異なります。
例えば、
- 電子申請に対応している書類の種類
- 対応している健康保険組合
- など
が挙げられます。
「何を最優先にしたいのか」あらかじめ確認した上で導入するといいでしょう。
2.他のシステムとの連携性
労務管理システムを選ぶ際には他のシステムとの連携性で選ぶようにしましょう。
相性のいいシステムとしては、「勤怠管理システム」「給与計算システム」が挙げられます。
いま使っているシステムがあれば、それと連携できることは必須と言えるでしょう。
3.従業員に入力してもらう仕組みを採用していること
入社時の従業員情報を従業員自身に、入力してもらう仕組みを採用している労務管理システムがおすすめです。
人事スタッフは入社社員が登録した情報をチェックして、承認するだけで済みます。
人事の業務効率化を計るのであれば、この仕組みは欠かせません。
4.コストパフォーマンス
労務管理システムを選ぶ際にはコストパフォーマンスがいいかどうかシミュレーションしてみましょう。
労務管理システムを導入する目的は人事部の「労働時間削減(=コストカット)」「精神的ストレスの緩和」であるはずです。
カットできるコストを下回る導入・維持費用で済むかどうか重要なポイントでしょう。
方法としては、その労務管理システムが対象としている従業員規模と、自社の従業員規模を比べると適正な価格の製品を選びやすいです。
このページの比較表では、製品ごとに対象の従業員規模を掲載していますので参考にしてみてください。
5.サポート体制
できれば24時間コールセンターで問い合わせることが可能な労務管理システムか、FAQが充実した製品を選ぶようにしましょう。
労務管理システムを使い始めたばかりの頃は分からないことも多々出てくるはずです。
そんな時に即時解決できる製品だと安心です。
労務管理システムのメリット・デメリット
ここからは労務管理システムのメリットとデメリットをご紹介していきます。
労務管理システムのメリット
労務管理システムを導入するメリットは大きく以下の3点が挙げられます。
- 人事スタッフの大幅な業務効率化
- 役所へ行く手間が省ける
- 業務スピードと正確性の向上
以降で深掘りして解説していきます。
1.人事スタッフの大幅な業務効率化
まず人事スタッフの大幅な業務効率化が実現できます。
具体例としては以下のようなことが挙げられます。
- 従業員に専用のWebページから直接、従業員情報を入力してもらうことで「書類の印刷」「ミスがあった際に差し戻し」といった業務がなくなる
- 入社・退社手続きも対象の従業員に数クリックでメールが送信され、従業員はメールに添付されたリンク先からパソコンやスマホで記入するだけで済むため、お互いにストレスが無い
- 書類はクラウド上に保管することになるため、「保管スペースが要らなくなる」「書類を探す手間やイライラが無くなる」といった恩恵が受けられる
- 従業員ごとの「未記入」「対応中」「差し戻し」「完了」といった進捗管理が容易になる
これらの業務が効率化されれば、御社の人事スタッフの労働時間も削減できるでしょう。
2.役所へ行く手間が省ける
役所と会社を往復する手間や時間を省くことができます。
労務管理システムは電子申請に対応しているため、会社のパソコンからわずか数クリックで書類の提出ができるのです。
これまでは、会社と役所をなんども往復していませんでしたか? 書類にミスがあればまた出直すこともしていたことでしょう。
それが無くなるのですから、時間の削減はもちろん精神的なストレスも減ることでしょう。
3.業務スピードと正確性の向上
労務管理システムを導入することで業務スピードの著しい向上、ミスが減り正確性の向上が期待できます。
労務管理システムでは画面の指示に従い入力していくだけで済むためです。
ミスが減り業務正確性が向上すれば、コンプライアンス面にも好影響があるでしょう。
労務管理システムのデメリット
メリットばかりの労務管理システムですが、デメリットは無いのでしょうか。
結論から言えば、先ほどご紹介した「労務管理システムの選び方」を基準に選べばデメリットや失敗は無いでしょう。
よくある不安として、「システム化するのは情報漏洩が怖い」などがありますが、それは紙ベースやエクセルベースで管理することでも同じことが言えます。
むしろ労務管理システムを導入することで、「保管スペースが要らなくなる」「セキュリティ面で安心」といったメリットを得られるのです。
最後に
労務管理システムでできること、おすすめ10社の比較表や選び方、メリット・デメリットをご紹介してきました。
労務管理システムを導入することで、御社の人事負担は大きく軽減されます。
気になる労務管理システムの資料を取り寄せて、検討してみてください。