「Webページを客観的なデータで分析したい」
「ヒートマップツールは、そもそもどんなツールなんだろう」
「おすすめのヒートマップツールを知りたい」
あなたは、このような疑問や希望をお持ちではないでしょうか?
ヒートマップツールを導入することで、Webページのどこが読まれているのか、どこが読まれていないのかを視覚的に捉えることができます。読まれている箇所とそうでない箇所がわかれば、コンテンツを削除したり入れ替えたりすることで、ユーザー満足度を上げて、結果としてSEOやWEB広告の運用などに好影響があります。
このページでは、ヒートマップツールを導入することで実現できること、おすすめのヒートマップツール6つを比較してご紹介します。
ヒートマップツールとは?
ヒートマップツールとは、マウスのポインターの位置を追跡し、読まれているエリアを色で可視化するツールです。
マウスのポインターの位置と読まれているエリアには相関性があると言われています。よって、マウスのポインターの位置を追跡し、ヒートマップにより表現することで熟読されているエリアとそうでないエリアを可視化できるわけです。
また、マウスのポインターの動きのみならず、クリックがされた位置を可視化することも可能ですので、広告やボタンリンクの配置の最適化による売り上げ向上やサイト内の回遊といった目的も達成できます。
ヒートマップツールでできること
ヒートマップツールでできることとして大きくは以下の3つです。他にもツールによって、ユーザーの環境による絞込み機能やエントリーフォームの離脱ポイントの把握といったことができるものもありますので、目的に応じてツールを選びましょう。
- ユーザーが興味のあるコンテンツと興味のないコンテンツの把握
- 何割のユーザーがページ最下部まで辿り着いているかの把握
- クリックされるボタンや広告配置の把握
1.ユーザーが熟読しているエリアと熟読されていないエリアの把握
ヒートマップツールを導入することで熟読されているエリアとそうでないエリアが可視化されるため、読み飛ばされているエリアの改善や削除をすることで、ユーザーの読了率(ページ最下部まで読まれる確率)や満足度が上がります。
これは結果として、SEOにも好影響です。また、ページ最下部にはCTA(コールトゥアクション)導線があったりするため、広告やボタンのクリック率が上がり、結果として売り上げの向上も狙うことができます。
ユーザーが熟読しているエリアを増やし、熟読されていないエリアを減らすために役立てることができます。
2.読了率の把握
ヒートマップツールにより、読了率(何割のユーザーが最下部まで辿り着いているのか)を、把握することができます。
ページの役割により読了率の目安は異なりますが、なるべく多くのユーザーに最下部まで読んでいただけるように改善するに越したことはありません。読了率が高いイコール、ページへの満足度が高い、ということが言えるためです。
ヒートマップツールを導入し、PDCAをまわし読了率の改善に役立てることができます。
3.クリックされるボタンや広告配置の把握
ヒートマップツールにより、ボタンや広告のクリック状況も把握可能です。
これらのクリック状況を把握することで、配置を変えるなどしてクリック率をあげて、Webページの目的達成に役立てることが可能です。Webページにアクセスは集まっているけれど、目的が達成できていない(資料請求やカートに入れるボタン、広告クリックなど)場合、単純にボタンや広告の配置がよくない状況が考えられるためです。
ヒートマップツールはこのように、サイトの課題を感覚的にではなく、客観的なデータをもとに改善することができるのです。
ヒートマップツール6選比較
以下に、おすすめのヒートマップツールを6つに絞りご紹介します。機能面と価格面、無料利用できる範囲で比較できるように比較表をご用意していますので、ご参考ください。
サービス名 | 機能 | 価格 | 無料利用できる範囲 |
---|---|---|---|
Mouseflow(マウスフロー) | スクロールヒートマップ アテンションヒートマップ クリックヒートマップ セッションリプレイ フォーム分析 | 【スターター(月額:3,182円)】 計測可能PV:10,000PV/月(2,500セッション/月) 登録ドメイン数:1 登録URL数:無制限 【グロース(月額:10,863円)】 計測可能PV:50,000PV/月(10,000セッション/月) 登録ドメイン数:3 登録URL数:無制限 【プロ(月額:43,783円)】 計測可能PV:500,000PV/月(100,000セッション/月) 登録ドメイン数:10 登録URL数:無制限 | 500PV/月(100セッション/月) 1ドメイン 1URL |
QA Heatmap Analytics | スクロールヒートマップ アテンションヒートマップ クリックヒートマップ | 【パーソナル(月額:3,850円)】 計測可能PV:無制限 登録ドメイン数:1 登録URL数:無制限 【ライト(月額:8,470円)】 計測可能PV:無制限 登録ドメイン数:3 登録URL数:無制限 【ビジネス(月額:12,100円)】 計測可能PV:無制限 登録ドメイン数:5 登録URL数:無制限 | 無制限 1ドメイン 1URL |
Mieruca(ミエルカヒートマップ) | スクロールヒートマップ アテンションヒートマップ クリックヒートマップ コンテンツマーケティングツールとの連携 自動毎日キャプチャー | 【ミニマム(月額:9,800円)】 計測可能PV:50,000PV/月 登録ドメイン数:無制限 登録URL数:無制限 【ビジネス(月額:19,800円)】 計測可能PV:100,000PV/月 登録ドメイン数:無制限 登録URL数:無制限 : 【プロ(月額:149,800円)】 計測可能PV:800,000PV/月 登録ドメイン数:無制限 登録URL数:無制限 | 10,000PV/月 1ドメイン 1URL |
Ptengine(ピーティーエンジン) | スクロールヒートマップ アテンションヒートマップ クリックヒートマップ ABテスト ユーザー環境による絞りこみ API解放による他ツールとの連携 | 【エコノミー(月額:17,800円)】 計測可能PV:30,000PV/月 登録ドメイン数:1 登録URL数:無制限 【ビジネス(月額:35,800円)】 計測可能PV:90,000PV/月 登録ドメイン数:1 登録URL数:無制限 : 【プロ(月額:59,800円)】 計測可能PV:180,000PV/月 登録ドメイン数:3 登録URL数:無制限 | 3,000PV/月 1ドメイン 1URL |
Clicktale(クリックテイル) | スクロールヒートマップ アテンションヒートマップ クリックヒートマップ マウスの動きの録画 エントリーフォームの離脱ポイント分析 各種ツールとの連携 | 要お問い合わせ | 要お問い合わせ |
User Heat(ユーザーヒート) | スクロールヒートマップ アテンションヒートマップ クリックヒートマップ マウスムーブ 離脱エリア | 要お問い合わせ | 300,000PV/月 1ドメイン 無制限URL |
1.Mouseflow(マウスフロー)
Mouseflow(マウスフロー)は、高機能のヒートマップ分析が比較的低価格で利用できます。
特徴としては「セッションリプレイ」「フォーム分析」の2機能です。
「セッションリプレイ」は、Clicktaleは(クリックテイル)にも搭載されていますがユーザーの動き(クリック、マウス、スクロール)を閲覧できる機能ですが、Mouseflowの場合は各ユーザーの動きを実際に録画していますので、ユーザーがWebサイトを閲覧しているのをまるで横から見ているかのようにリアルに分析することができます。
「フォーム分析」は、エントリーフォームの項目ごとに離脱数、未入力数、エラー数を測定することができます。フォームの改善(EFO)は、売り上げに直結する施策ですので、利用価値の高い機能です。
Mouseflow(マウスフロー)は、ヒートマップに特化した高機能のツールを低価格で利用したいと考えている方におすすめです。
機能 | スクロールヒートマップ アテンションヒートマップ クリックヒートマップ セッションリプレイ フォーム分析 など |
---|---|
価格 | 【スターター(月額:3,182円)】 計測可能PV:10,000PV/月(2,500セッション/月) 登録ドメイン数:1 登録URL数:無制限 【グロース(月額:10,863円)】 計測可能PV:50,000PV/月(10,000セッション/月) 登録ドメイン数:3 登録URL数:無制限 【プロ(月額:43,783円)】 計測可能PV:500,000PV/月(100,000セッション/月) 登録ドメイン数:10 登録URL数:無制限 |
無料利用できる範囲 | 500PV/月(100セッション/月) 1ドメイン 1URL |
2.QA Heatmap Analytics
QA Heatmap Analyticsは、Wordpress公式プラグインとして提供するヒートマップツールです。Wordpressにプラグインをインストールするだけですぐに使えますので、面倒なタグ設置などは必要ありません。
また、無料トライアルでも1ドメイン1URLならセッション数を無制限にカウントできます。URL数を無制限にカウントしたい場合でも、パーソナルプラン(月額3,850円)と他のヒートマップツールと比較しても使い勝手のいい価格設定です。
まずはプラグインを無料インストールしてみて、使い勝手の良さを実感してみてはいかがでしょうか。
機能 | スクロールヒートマップ アテンションヒートマップ クリックヒートマップ |
---|---|
価格 | 【パーソナル(月額:3,850円)】 計測可能PV:無制限 登録ドメイン数:1 登録URL数:無制限 【ライト(月額:8,470円)】 計測可能PV:無制限 登録ドメイン数:3 登録URL数:無制限 【ビジネス(月額:12,100円)】 計測可能PV:無制限 登録ドメイン数:5 登録URL数:無制限 |
無料利用できる範囲 | 無制限 1ドメイン 1URL |
3.Mieruca(ミエルカヒートマップ)
Mieruca(ミエルカヒートマップ)は、基本的な機能が全て付帯したヒートマップツールです。
登録サイト数や計測可能ページビュー数に応じて多様な料金プランが設定されていますので、自社の状況に応じて利用できます。
他にもコンテンツマーケティングの課題分析ツールMierucaも提供していますが、最大の特徴はこのMierucaとの連携です。
集客キーワードを可視化し、注力すべきキーワードを提案してくれます。
コンテンツマーケティングの効果改善にぜひ利用したいヒートマップツールです。
機能 | スクロールヒートマップ アテンションヒートマップ クリックヒートマップ コンテンツマーケティングツールとの連携 自動毎日キャプチャー |
---|---|
価格 | 【ミニマム(月額:9,800円)】 計測可能PV:50,000PV/月 登録ドメイン数:無制限 登録URL数:無制限 【ビジネス(月額:19,800円)】 計測可能PV:100,000PV/月 登録ドメイン数:無制限 登録URL数:無制限 : 【プロ(月額:149,800円)】 計測可能PV:800,000PV/月 登録ドメイン数:無制限 登録URL数:無制限 |
無料利用できる範囲 | 10,000PV/月 1ドメイン 1URL |
4.Ptengine(ピーティーエンジン)
Ptengineは、たったひとつのタグでWebサイト上に訪れたユーザーのあらゆる行動インサイトがヒートマップ や数値レポートで可視化され、パーソナライズした適切なコミュニケーションを接客アクションとして制作から検証までワンプラットフォームで完結できるWebサイトの最適化ツールです。
これにより、あらゆる角度でセグメントしたユーザー行動はヒートマップなどを活用することでより深く理解することができます。そして、ここで得られたインサイトは改善策の実行や検証をABテスト/サイト編集/ポップアップといった接客編集などで素早くアクションへ移し、ニーズに合わせた改善によってより効率的に収益化を目指すことができます。
費用は無料からスタートできるので、費用対効果の観点から導入ハードルが低いことも担当者としては優しく助かります。ECサイト・会員制メディア以外でもWebサイト最適化に向けて気軽に利用できるので、一歩進んだマーケティングツールを求める方にオススメです。
機能 | スクロールヒートマップ アテンションヒートマップ クリックヒートマップ ABテスト ユーザー環境による絞りこみ API解放による他ツールとの連携 など |
---|---|
価格 | 【エコノミー(月額:17,800円)】 計測可能PV:30,000PV/月 登録ドメイン数:1 登録URL数:無制限 【ビジネス(月額:35,800円)】 計測可能PV:90,000PV/月 登録ドメイン数:1 登録URL数:無制限 : 【プロ(月額:59,800円)】 計測可能PV:180,000PV/月 登録ドメイン数:3 登録URL数:無制限 |
無料利用できる範囲 | 3,000PV/月 1ドメイン 1URL |
5.Clicktale(クリックテイル)
Clicktaleは(クリックテイル)の最大の特徴としては、ユーザーのスクロール状況やページ遷移を実際の画面を通して再生することができる「セッション再生」という機能です。
これにより、ユーザーがどこをじっくり読み、どこを読み飛ばしているのか、どこで離脱しているのか、どこでページ遷移するのか、といった状況を画面を録画し、それを再生しているかのように閲覧することができます。
また、ユーザー環境により絞り込みもできますので、詳細な分析が可能です。
なお、価格や無料トライアルの実施状況についてはお問い合わせが必要です。
機能 | スクロールヒートマップ アテンションヒートマップ クリックヒートマップ セッション再生 エントリーフォームの離脱ポイント分析 各種ツールとの連携 など |
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価格 | 要お問い合わせ |
無料利用できる範囲 | 要お問い合わせ |
6.User Heat(ユーザーヒート)
User Heat(ユーザーヒート)は、ご紹介するヒートマップツールの中でも「ヒートマップ機能」に特化したシンプルなサービスです。
しかし、「スクロールヒートマップ(どこまでスクロールされているか)」「アテンションヒートマップ(どこが熟読されているか)」「クリックヒートマップ(どこがクリックされているか)」「マウスムーブ(マウスのポインタがどのように動いているか)」「離脱エリア(どこで離脱がされているか)」と、一通りのヒートマップ分析ができます。
また、無料でも1サイト300,000PV/月までは無料で解析できますので、かなりの情報が手に入ります(ページの長さに制限あり)。
機能 | スクロールヒートマップ アテンションヒートマップ クリックヒートマップ マウスムーブ 離脱エリア |
---|---|
価格 | 要お問い合わせ |
無料利用できる範囲 | 300,000PV/月 1ドメイン 無制限URL |
ヒートマップツールの選び方
- 必要な機能があるか
- 価格はどうか
- 無料トライアルができるか
1.必要な機能があるか
ヒートマップツールには大きく以下3つの機能があります。
→ユーザーがどこまでスクロールしているか(読んでいるか=読了率)を把握できる
・アテンションヒートマップ
→ユーザーが熟読しているエリアを把握できる
・クリックヒートマップ
→ユーザーがクリックしているエリアを把握できる
2.費用対効果が良いこと
ヒートマップツールを使いたいページで利用した場合、いくらかかるのかをシミュレーションしましょう。
ツールによって、「URL・ドメイン数に応じて価格が上がるもの」「ページビュー数に応じて価格が上がるもの」があります。ヒートマップツールによってサイトの改善を行なった結果、売り上げが向上したとしても、それ以上のツール維持費用がかかるのであれば、費用対効果が良いとは言えません。
3.無料トライアルができるか
無料トライアルできるものを選びましょう。一度、利用してみないことには使い勝手に満足できるかわかりません。
なお、1000ページビュー/月程度で1ページのみの解析であれば、ずっと無料で利用できる場合もあります。このページでご紹介しているヒートマップツールはどれも無料トライアルが可能ですが、それに加えてどの範囲まで無料で利用できるのかも解説していますので、お役立てください。
ヒートマップツールのデメリット
ヒートマップツールのデメリットを強いて挙げるならば、ページの表示速度が重くなってしまう可能性があることです。
ヒートマップツールを導入するためには、タグを設置する必要がありますがこれが原因です。Googleは2021年6月以降、ページの表示速度を含めたページエクスペリエンスをランクアルゴリズムに組み込むことを発表しています。
参考;Google Developers Japan: Web Vitals の概要: サイトの健全性を示す重要指標
ページ表示速度が遅い場合には、検索エンジンの順位にも影響するということです。
ただし、ヒートマップのタグによる影響は微々たるもので、対策できる内容ですので神経質になる必要はないでしょう。ヒートマップを導入し、分析改善によって得られる経済的利益の方が大きくなるはずです。
まとめ
ヒートマップツールとはどんなツールなのか、おすすめのヒートマップツールを厳選して5つご紹介してきました。
ヒートマップツールを導入し、改善を行うことで、Webサイトのパフォーマンスが向上し、売り上げの増加が期待できます。
気になるヒートマップツールがあれば、複数のツールで無料トライアルを実施し、比較してみてください。