カスタマーサポート部門の管理者であるあなたは以下のような悩みをお持ちではないでしょうか?
「コールセンターシステムの業務を効率化したい」
「既存コールセンターシステムが古いため、最新のシステムへ切り替えを検討している」
「顧客満足度を高めるために、コールセンターシステムから見直したい」
コールセンターシステムにはいろいろとあり、また数年前と比べると顧客のニーズも多様化しています。
そこでこのページでは、コールセンターシステムでどんなことができるのか? 選び方、おすすめのシステムを5つ厳選してご紹介します。
「最近の事情がよくわからない」という方でも基礎知識から選び方まで理解できるようにご紹介していますので、ご参考ください。
コールセンターシステムとは?
コールセンターシステムとは、コールセンター業務の効率を良くすることを目的としたものです。
その代表的な機能を確認いただくことで、イメージできるはずですのでご紹介します。
なお、コールセンターには電話を受ける「インバウンド型」と、電話を発信する「アウトバウンド型」があります。
コールセンターシステムのクラウド化が進むにつれて、両者に対応したシステムも増えていますが、どちらかに最適化されたシステムもありますので、目的に応じて選択することが大切です。
コールセンターシステムの代表的な機能
コールセンターシステムの代表的な機能は大きく以下の9つです。
- IVR(音声ナビゲーション)
- コールキューイング
- ACD
- ウィスパリング
- CTI
- 全通話録音
- 通話モニタリング
- 稼働状況モニタリング
- レポート
一つ一つ解説していきましょう。
1.IVR(音声ナビゲーション)
IVRとは、事前にお客様の問い合わせ要件を番号入力(ナビダイヤル)により把握し、その要件に対応できるオペレーターに割り振る機能です。
これにより、お客様の満足度向上につながります。
2.コールキューイング
コールキューイング機能とは、お客様から電話があった際に順番をコントロールする機能です。
この機能により、お客様の「いつまで待たされるんだろう・・・」という不安を払拭することができます。
3.ACD
ACDとは、オペレーターの稼働状況に応じて適切なオペレーターに問い合わせを割り振ることができる機能です。
これにより、特定のオペレーターに負担が集中するということを避けることができます。
4.ウィスパリング
ウィスパリングとは、オペレーターに転送される前にお客様の要件を事前に知ることのできる機能です。
これにより、事前に気持ちを整えることができるため対応品質の向上につながります。
5.CTI(CRM)
CTIとは、オペレーターがお客様の電話番号から顧客情報を閲覧することができる機能です。
過去の対応履歴や購入製品、といった情報を把握した上で対応できるため、適切な応対が可能になります。
結果としてお客様の「なんで引き継がれていないんだよ・・・」というような不満も解消できます。
6.全通話録音
全通話録音は、その名の通り通話内容を録音することができる機能です。
「お客様との通話は、品質改善のため録音させていただきます」というアナウンスが流れるのを聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
最近では、録音だけでなく音声認識機能を取り入れ、自動テキスト起こし、テキストマイニングによる分析ができるシステムもあります。
7.通話モニタリング
通話モニタリングとは、応対中のオペレーターとお客様の通話の内容を管理者などがリアルタイムで確認できる機能です。
これにより、状況に応じて応対可能なオペレーターに替えたり、オペレーターに対してアドバイスを送ることが可能です。
結果としてお客様の満足度も向上するでしょう。
8.稼働状況モニタリング
稼働状況モニタリングとは、コールセンターに問い合わせが集中する時間や手が空く時間、オペレーターごとの稼働状況を可視化することができる機能です。
これにより、「13〜16時は比較的、問い合わせが少ないからオペレーター数を減らそう」「Aさんに負担が集中しているから、Bさんにも回そう」といった合理的な判断をすることができます。
9.レポート
オペレーターごと、コールセンター全体の状況をレポートしてくれる機能です。
コールセンターの品質を改善するにあたって、現状を分析するのに役立ちます。
コールセンターシステムのメリット
コールセンターシステムを導入するメリットは大きく以下の3つです。
- お客様への対応品質向上
- オペレーターの効率化
- データ活用
1.お客様への対応品質向上
コールセンターシステムの導入により、お客様への対応品質が向上します。
オペレーターにつなぐまでにストレスを与えないためのガイダンスや、対応に適したオペレーターにつなぐIVR機能があるためです。
「長いこと待たされてつながったと思ったら、また別のオペレーターに転送されたり、たらい回しにあった・・・」
このような経験をさせてしまうと、お客様は大きな不満を抱きますが、コールセンターシステムにより改善される可能性があります。
2.オペレーターの属人化解消
コールセンターシステムを導入することで、オペレーターの属人化が解消されます。
オペレーターごとの対応状況をモニタリングすることで負担の分散。対応が上手なオペレーターの通話内容を新人がリアルタイムでモニタリングできることで、効率のいい教育ができるためです。
「オペレーターのAさんに負担が偏っている気がする・・・」
「Aさんに退職されてしまうと困る・・・」
このような状態のコールセンターの管理者の方は、大きなメリットとなるでしょう。
3.データ活用による品質改善
コールセンターシステムの導入により自社サービスの品質改善にもつながります。
通話内容の録音やテキスト化により、問い合わせの傾向をつかむことができ、それによりサービスの品質改善の優先順位が立てられるためです。
手書きメモなど、アナログな管理方法ですと合理的な判断による改善が困難ですが、コールセンターシステムの導入により合理的な改善が可能になります。
コールセンターシステムの選び方
コールセンターシステムを選ぶ際には以下の5つを基準に選定します。
- インバウンド目的か、アウトバウンド目的か
- 導入形態(オンプレミス型かクラウド型か)
- 自社のニーズを解決できる機能がついているか
- 外部システムとの連携
- 初期費用と月額費用
一つ一つ解説していきましょう。
1.インバウンド目的か、アウトバウンド目的か
コールセンターシステムには、インバウンド目的のもの、アウトバウンド目的のものがあります。
コールセンターシステムのクラウド化により、両者に対応したシステムも増えてきていますが、自社の目的に応じたシステムを選択しましょう。
2.導入形態(オンプレミス型かクラウド型か)
導入形態にはオンプレミス型とクラウド型があります。
両者のメリット・デメリットを把握して選択します。
メリット:自社システムとの連携性や機能のカスタマイズができる
デメリット:初期導入費用が高額な点、サーバーの自社管理が必要なため保守運用に人員リソースを必要とする
●クラウド型
メリット:初期導入費用はほとんどかからず月額制での利用となるため、気軽に導入できる。また、導入までのスピードも速い。サーバー管理等も不要
デメリット:自社システムとの連携が困難な場合もある。また、機能は原則としてカスタマイズが困難
最近の主流は、気軽に導入できるクラウド型です。
3.自社の課題を解決できる機能がついているか
自社のコールセンターの課題を把握し、それを解決できるかどうかは重要です。
例えば、
「通話内容を録音して後日、正確に分析し、サービス品質を改善させたい」場合には、通話録音・テキスト化があると分析しやすいでしょう。
「オペレーターの教育がうまくいかない」場合には、通話モニタリング機能があると先輩オペレーターとお客様の通話内容を聞くことができるため、実践的な教育をすることができます。
4.外部システムとの連携
外部システムとの連携ができると利便性がグッと高まります。
例えば、CRM(顧客管理システム)と連携できれば、通話相手であるお客様の情報を確認しながらの応対が可能なため、対応品質が向上しお客様の満足度も上がります。
その他、音声認識ツールと連携できれば録音されたお客様との通話内容をテキスト化し、精緻に分析ができます。
なお、連携ができなくても上記例であげた機能が標準化しているシステムもありますので、比較して選びましょう。
5.初期費用と月額費用
コールセンターシステムを選ぶ際には、初期費用と月額費用を比較しておきましょう。
クラウド型のコールセンターシステムの場合、多くは利用するアカウント数(オペレーター数)に応じて課金となります。
あなたが管理するコールセンターの規模にもよりますが、このような従量課金型のベンダーを選択すると無駄は生じません。
コールセンターシステムおすすめ厳選7サービスを徹底比較!
「インバウンドorアウトバウンド / クラウドorオンプレミス」など目的別に比較
数あるコールセンターシステムの中からおすすめを7つに厳選してご紹介。
特徴(機能)と価格で比較しています。
また、インバウンド用なのかアウトバウンド用なのか、クラウド型なのかオンプレミス型なのか、目的や導入形態についても触れていますので、あなたが管理するコールセンターにぴったりのシステムが見つかります。
サービス名 | 特徴・機能 | 価格 |
---|---|---|
インバウンド アウトバウンド クラウド型 BIZTEL コールセンター | ・コールセンター管理(全体設定画面) ・稼働状況モニタリング ・各種レポート ・コールキューイング ・ACD ・ウィスパリング ・モニタリング/アドバイス ・全通話録音 ・IVR など | 初期費用:50,000円/席~ 月額費用:15,000円/席~ ※エージェント数により変動 ※そのほかに拡張料金が必要な場合あり |
クラウド型 オンプレミス型 インバウンド InfiniTalk(インフィニトーク) | ・コールセンター管理(全体設定画面) ・稼働状況モニタリング ・各種レポート ・コールキューイング ・ACD ・モニタリング/アドバイス ・全通話録音 ・IVR など | 【クラウド型】 初期費用:0円 月額費用:27,000円~ 【オンプレミス型】 298,000円〜 ※エージェント数により変動 ※そのほかにオプション料金が必要な場合あり |
クラウド型 インバウンド アウトバウンド Zendesk Talk(ゼンデスクトーク) | ・コールセンター管理(全体設定画面) ・稼働状況モニタリング ・チケットの自動作成 ・各種レポート ・コールキューイング ・ACD ・モニタリング/アドバイス ・全通話録音 ・IVR など | 月額費用:5$/エージェント〜 ※エージェント数、必要機能により変動 ※通話料は別途必要 ※そのほかに拡張料金が必要な場合あり |
クラウド型 インバウンド アウトバウンド コネクト2.0 | ・コールセンター管理(全体設定画面) ・稼働状況モニタリング ・各種レポート ・コールキューイング ・ACD ・ウィスパリング ・モニタリング/アドバイス ・全通話録音 ・IVR など | 【利用料金例(5席)】 初期費用:2,000円 月額費用:49,220円 ※エージェント数により変動 ※そのほかにオプション料金が必要な場合あり |
クラウド型 インバウンド TIS CTI Cloud | ・コールセンター管理(全体設定画面) ・稼働状況モニタリング ・各種レポート ・コールキューイング ・ACD ・CRM、SFA、FAQサービス連携 ・モニタリング/アドバイス ・全通話録音 ・IVR など | 初期費用:500,000円/席~ 月額費用: 6,000円/id (同時にログインしてCTIを利用するオペレータ数への課金) 6,000円/回線 (同時に通話できるキャリア回線数への課金) 6,000円/id (管理者権限の機能を利用する人数への課金) |
では、一つ一つのシステムについて詳しく見ていきましょう。
1.BIZTEL コールセンター
インバウンド アウトバウンド クラウド型
・最短5営業日で構築可能
・多機能コールセンターシステム
サービス名/ 会社名 | BIZTEL コールセンター/ 株式会社リンク |
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機能 | ・コールセンター管理(全体設定画面) ・稼働状況モニタリング ・各種レポート ・コールキューイング ・ACD ・ウィスパリング ・モニタリング/アドバイス ・全通話録音 ・IVR など |
価格 | 初期費用:50,000円/席~ 月額費用:15,000円/席~ ※エージェント数により変動 ※そのほかに拡張料金が必要な場合あり |
2.InfiniTalk(インフィニトーク)
クラウド型 オンプレミス型 インバウンド
・事業フェーズに応じて柔軟に拡張可能
・コールセンター受託会社も導入する本格的なシステム
サービス名/ 会社名 | InfiniTalk/ ジェイエムエス・ユナイテッド株式会社 |
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機能 | ・コールセンター管理(全体設定画面) ・稼働状況モニタリング ・各種レポート ・コールキューイング ・ACD ・モニタリング/アドバイス ・全通話録音 ・IVR など |
価格 | 【クラウド型】 初期費用:0円 月額費用:27,000円~ 【オンプレミス型】 298,000円〜 ※エージェント数により変動 ※そのほかにオプション料金が必要な場合あり |
3.Zendesk Talk(ゼンデスクトーク)
クラウド型 インバウンド アウトバウンド
・VoIP(電話回線ではなくインターネットを使用した音声通話を可能)技術により、わずか数分でコールセンターを開始
・対応にかかった時間、過去〜現在の対応リスト、優先順位づけなど細かな分析が可能
サービス名/ 会社名 | Zendesk Talk/ Zendesk |
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機能 | ・コールセンター管理(全体設定画面) ・稼働状況モニタリング ・チケットの自動作成 ・各種レポート ・コールキューイング ・ACD ・モニタリング/アドバイス ・全通話録音 ・IVR など |
価格 | 月額費用:5$/エージェント〜 ※エージェント数、必要機能により変動 ※通話料は別途必要 ※そのほかに拡張料金が必要な場合あり |
4.コネクト2.0
クラウド型 インバウンド アウトバウンド
・5席であれば月額5万円を切る安価な料金体系
・必要な時に必要な分だけを利用できる柔軟なプラン変更/オプション追加が可能
サービス名/ 会社名 | コネクト2.0/ 楽天コミュニケーションズ株式会社 |
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機能 | ・コールセンター管理(全体設定画面) ・稼働状況モニタリング ・各種レポート ・コールキューイング ・ACD ・ウィスパリング ・モニタリング/アドバイス ・全通話録音 ・IVR など |
価格 | 【利用料金例(5席)】 初期費用:2,000円 月額費用:49,220円 ※エージェント数により変動 ※そのほかにオプション料金が必要な場合あり |
5.TIS CTI Cloud
クラウド型 インバウンド
・低コストかつキャリア並みの音声品質を実現
・万全なセキュリティ
サービス名/ 会社名 | TIS CTI Cloud/ TIS株式会社 |
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機能 | ・コールセンター管理(全体設定画面) ・稼働状況モニタリング ・各種レポート ・コールキューイング ・ACD ・CRM、SFA、FAQサービス連携 ・モニタリング/アドバイス ・全通話録音 ・IVR など |
価格 | 初期費用:500,000円/席~ 月額費用: 6,000円/id (同時にログインしてCTIを利用するオペレータ数への課金) 6,000円/回線 (同時に通話できるキャリア回線数への課金) 6,000円/id (管理者権限の機能を利用する人数への課金) |
コールセンターシステムのデメリット
コールセンターのデメリットとして考えられるのは、新しいシステムの導入時はやはり不慣れですので、使いこなすまでに時間を要する点です。
サポートの充実したベンダーを選定することである程度の不安は軽減されますが、どうしても慣れには時間がかかります。
ただ、いつまでも古いコールセンターシステムを使うわけにもいかないのも事実。
行動は早い方がいいに越したことはありませんので、迷っているようでしたらまずは資料請求をし、情報収集しましょう。
最後に
コールセンターシステムの代表的な機能や、選び方、おすすめのシステムを5つ厳選してご紹介してきました。
コールセンターシステムの導入により、御社のサポート部門の業務効率やお客様の満足度が改善するでしょう。
気になるコールセンターシステムがあれば、資料請求してみてください。