入金前の売掛金を早期資金化するサービスとして、昨今注目を集めているのが「注文書ファクタリング」。調達した資金は仕事を遂行するための運転資金や人件費に充てられるので、資金繰りが厳しいときに検討したいものです。
とは言っても、具体的にどのようなサービスなのか知りたいですよね。
そこで今回は、株式会社ビートレーティング 東京本社 営業統括本部 第1営業部 部長代理の本澤聡志さん(以下、本澤さん)にインタビュー。注文書ファクタリングのメリットや審査方法などを詳しく伺いました!
注文書ファクタリングとは?
—まず、注文書ファクタリングとはどのようなサービスか教えてください。
本澤さん:「ファクタリング」とは、資金調達手段のひとつであり、入金前の売掛債権を売却し、資金化することです。なかでも「注文書ファクタリング」とは、取引先から注文書が発行された時点で資金化する方法を指します。
—従来のファクタリングとの違いは何なのでしょうか?
本澤さん:従来のファクタリングでは、商品やサービスを受注・製作・納品する過程を経て「請求書」の状態となった売掛債権を売却し、資金化する方法が一般的でした。
ですが、「注文書ファクタリング」ではその過程を経る必要がなく、あくまでも「注文書(発注書)」を信用として取引をするため、最短2日程度とスピーディーに資金調達ができるのが最大の特徴です。
ちなみに、ビートレーティングのお客様は建設業が約3割、運送業が約2割、卸売・小売業が約1割を占め、そのほか様々な業種のお客様にご利用いただいています。
注文書ファクタリングのメリット
—「スピーディーに資金化ができることが注文書ファクタリングの最大の特徴」とのことですが、ほかにメリットはあるのでしょうか。
本澤さん:4つあります。1つ目は、「買取債権額に下限および上限がない」ことです。弊社は累計買取債権額688億円(※2020年度)を誇るファクタリング会社です。買取債権額に下限および上限がなく、数万円単位の小口債権から建設業・建築業が有する大口債権まで問題なくファクタリングできます。
—かなりの買取実績があるのですね。
本澤さん:2つ目は、「高額買い取りが可能」なことです。他社様の方が買い取り価格が高かった場合、弊社にお伝えいただければ1万円以上買い取り価格を上げることもできるので、まずは一度メールまたはお電話でご相談いただきたいです。
—他社と比較検討して迷っている場合、ありがたいです。
本澤さん:3つ目は、「アフターフォローが充実している」ことです。ファクタリングを利用して経営状態が改善すれば良いものの、長期的な資金計画ができていない場合は倒産へと追い込まれてしまうケースもありますよね。
弊社では、ファクタリング利用後も経営コンサルティングや資金繰りの相談、顧客同士のマッチングといったきめ細かいアフターフォローを行なっているので、経営そのものを見直したい経営者にもオススメです。
—長期的にサポートしてくれる体制が整っているんですね。
本澤さん:最後は「銀行の短期融資が間に合わなくても対応できる場合がある」ことです。注文書ファクタリングであれば、銀行の短期融資が間に合わなかった、もしくはできなかった場合でも早期資金化が可能です。
—「仕事は取れたものの着手金がない」という場合でも資金をすぐに融通できるのは大きなメリットですね。
注文書ファクタリングの利用事例
–実際に注文書ファクタリングを使用されたお客様の事例を教えていただけますか?
ケース1:建設業のお客様に3日で1500万円入金
本澤さん:コロナの影響でストップしていた3現場の工事が急遽すべて同時期にスタートとなり、多額の準備金が必要となったお客様がいらっしゃいました。
余剰資金もなく困り果てていたそうなのですが、注文書ファクタリングを利用していただき、現場がスタートする前に着金できました。
ケース2:ゼネコンの一次請け業者様に3日で2000万円入金
本澤さん:入金までの期間が長く、材料費のやりくりが困難になってしまったゼネコンの一次請け業者様がいらっしゃいましたが、ファクタリングと注文書ファクタリングを併用し、無事資金繰りができました。
ケース3:太陽光発電関連工事のお客様に3日で500万円入金
本澤さん:最後は、太陽光発電関連工事のお客様です。ファクタリングは売掛先の与信に問題があり審査が通らなかったのですが、注文書ファクタリングで審査が通り、500万円の資金調達が可能となりました。
お客様のご要望をもとに、仕事全体の流れや現在の状況をヒアリングしたうえで「ファクタリング」と「注文書ファクタリング」の審査を提案し、実現できましたね。
注文書ファクタリングの審査と必要な書類、手数料について
審査・契約の方法
—迅速にお客様のご要望に対応されているのが印象的でしたが、実際に審査・契約を進めるまでの流れを教えていただきたいです。
本澤さん:HPのスピード見積りまたは電話でお問い合わせをいただいたら、担当者から直接ファクタリングに関して説明をさせていただきます。東京・仙台・大阪・福岡に店舗がありますが、近くに店舗がない場合は無料で出張査定も行なっていますよ。
将来債権を取り扱っていることから、初回に関しては直接お会いさせていただいたうえで、ご契約させていただいております。業種業界によってはこれから工事が始まる現場の確認をさせていただきます。
—審査に必要な書類も教えていただけますか?
本澤さん:以下3つです。
- 本査定申込書
- 売掛金にかかわる成因証書(受注書や注文書、契約書など)
- 通帳の明細(3ヶ月分。ネット銀行の場合はネット明細で代用可能)
売掛金額によっては決算書、工程書といった仕事の進捗や納品予定が確認できる資料も別途必要となりますが、業種業界によって異なります。
—必要書類を提出した後は、いよいよ審査スタートですね。
本澤さん:はい。審査が通れば契約書を締結し、指定口座に資金が振り込まれる流れとなります。
ですが、希望査定額が出ない場合もあります。査定額が出やすいのは、発注額に対し30%の金額です。売掛先の与信が通らなかった場合も査定額は出ませんのでご注意ください。その場合は事前にお客様にお伝えしています。
また、注文書や契約書、売掛先とのやりとりの履歴といった仕事の進捗確認ができない場合は、審査に落ちてしまうケースがあるのでご注意ください。
手数料
—ちなみに、手数料はどのくらいかかるのでしょうか。
本澤さん:一般的なファクタリング会社で、2社間ファクタリングにかかる手数料は10%~30%程度、3社間ファクタリングは2%~15%程度です。
ビートレーティングでは2社間ファクタリングにかかる費用は6~15%、3社間ファクタリングでは2~5%程度ですね。
—「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」について教えていただきたいです。
本澤さん:2社間ファクタリングとは、売掛先の企業へ承諾を得ずに取引ができる資金調達方法です。ファクタリングを依頼した企業とファクタリング会社の2社間で取引が行われます。
3社間ファクタリングは、売掛先の企業から承諾を得たうえで取引する資金調達方法です。
手数料や資金調達までの期間、取引先との関係などを含めたうえで、自社にとって最適な資金調達方法を選択してくださいね。
ちなみに、手数料に関しては工期の期間や第三債務者(売掛先)の支払い能力および会社の業種や規模、取引時期によっても変動があります。
ビートレーティングについて
—ほかにもファクタリング会社は多数ありますが、ビートレーティングならではの特徴を教えていただけますか。
本澤さん:お客様からは、「スタッフの顔がHPに載っているので安心感がある」という声をいただきます。また、コールセンターでの対応は全員女性が行なっており、「話しやすい」と言っていただけますね。

審査に関しても、お客様のご要望をお伺いしたうえでしっかり手順を踏んで行ないます。
—きめ細やかな対応が魅力的ですね。今後のビジョンを教えていただけますか?
本澤さん:ファクタリングで資金調達をしていただくだけでなく、ビジネスで抱える課題まで伺い、会社を再生するお手伝いができたらと思っています。長期的に関係構築ができたら嬉しいですね。
ちなみに、私のお客様の中には、毎年決まった時期にファクタリングを利用してくださる方も多くいます。「またいつもの時期なのでよろしくね!」とお話をいただくこともあるんですよ。
—長く、多くのお客様に利用されているサービスなのがわかり、心強く感じました。本日はありがとうございました!
【まとめ】ビートレーティングの注文書ファクタリング
ここまでお話を伺ったうえで、ビートレーティングの特徴を3点まとめてみました。
1.スピーディーに資金化が可能
ビートレーティングでは、注文書が発行された時点で資金化ができる(最短2日)ので、銀行の短期融資が難しかった場合でもまずは相談に行くのが良いでしょう。
2.お客様の悩みをヒアリングしつつ、最適なプランを提案してくれる
ビジネスの状況によっては注文書ファクタリングだけでなく通常のファクタリングの併用も提案してくれるなど、お客様に寄り添った対応を心がけていると感じました。
3.アフターフォローが充実している
ビートレーティングでは、短期的な支援だけではなく、ビジネスプランまで見据えた長期的な支援を心がけているので、長く取引をしたいという方にもオススメです。
資金繰りに悩みを抱えている方はぜひお申込みを検討してみてはいかがでしょうか。